<食品製造業応援ブログ>Vol.6 ちくわ 6月 食感の秘密はでんぷん

<食品製造業応援ブログ>Vol.6 ちくわ 6月 食感の秘密はでんぷん

<食品製造業応援ブログ>Vol.6 ちくわ 6月 食感の秘密はでんぷん

弊社、田中食材は、約150点の食品原材料を扱っており、製造業の皆様と一緒に商品開発に力を注いでおります。
外出自粛中にはおうちでご当地グルメを作って旅行気分を楽しむトレンドが湧き上がりましたが、その後も頻繁に食卓に出したいと思うメニューは割と身近で素朴なものだったりしますね。

熊本のソウルフード・サラダちくわ

これは、熊本で創業され、九州北部に店舗展開されているお弁当屋さんの一番人気のお惣菜です。大きなちくわにポテサラが詰まっていて、さらに天ぷらとして揚げられています。
ちくわはかまぼこと並んで長年愛されてきた、海の幸をいただく加工品です。
エソなどの白身魚をすり潰したものに、でんぷんを混ぜて蒸しあげたものです。むっちりと艶良く仕上げるのにはこのでんぷん質が必要です。

でんぷんの働きと活用

でんぷんは保水性に優れ、もちっとした食感に仕上がるのが特徴です。
時間が経っても商品のサクッと食感やももちもち感、ジューシーなところが長続きするので、お惣菜などには上手に取り入れていきたいところです。
キャッサバ芋やジャガイモから抽出されるタピオカ澱粉や馬鈴薯澱粉は、よく使われていますが特徴の違いから用途が少し異なりますのでご紹介します。

タピオカ澱粉ばれいしょ澱粉
コストパフォーマンス
保水率
(もっちり
食感
(弾力・歯切れ
日持ちが長くなる
熱で溶ける
馬鈴薯澱粉とタピオカ澱粉の特徴

でんぷんは昔から蒲鉾やちくわに使われてきましたし、ソースやたれ類、近年では離乳食や介護食のとろみづけにも欠かせなくなっています。また、簡単に作って食べられる冷凍食品の需要が急増していますので、冷凍してもバサバサになりにくい麺を製造する際にも活用されています。
他には、グルテンフリーの米粉を使ったパンや菓子の難点を助け、時間が経っても固くなりにくくふんわり仕上げるために使われます。

では、どの製品にどんな澱粉が合うのでしょうか。下記の表に特徴をまとめましたのでご参考になさってくださいね。

商品名/でんぷんの種類使われている商品特徴
葵Ⅱ(タピオカ加工デンプン)わらび餅、中華麺(ちぢれ麺透明で粘度が出る(いいとこ取り!)
祇園(タピオカ加工デンプン)冷凍うどん、ハム、ソーセージ弾力性アップ
時代(タピオカ加工デンプン)餃子の皮、ごまどうふ小麦だけだと切れやすいとき
粘度が欲しいが透明度は必要ないとき
冷凍食品に向く
馬鈴薯澱粉かまぼこ、ちくわ
ウインナー
食感が良い
α-でんぷんドレッシング、たれ、ソース
カスタードクリーム(クリーム系
ソフトクリーム
熱を加えたくない製品に
水に溶ける
保形性(とろみ)
田中食材で取り扱うでんぷん商品と特徴

用途に合わせて複数種類扱っています。上記以外の加工品でも、目指したい食感や、改善したい点をご相談いただければ、さまざまな材料の組み合わせもご提案できるかと思います。共に理想の商品を作り上げていきましょう!

お取引いただいています!
福岡県柳川市の関屋蒲鉾 様は、明治時代から5代続く老舗の蒲鉾店です。
2022年はなんと創業140年ということで、このゴールデンウィークに『せきや祭り』が開催されました。感染症対策をしつつも地域の方に楽しんでいただきたい!と用意された催しは大盛況となっていました。
「ハレの日のかまぼこ」と銘打って現代らしいデザインの蒲鉾も作られている関屋様にぴったりの、子どもから大人まで楽しめるイベントとなったようです。
その様子はHPやInstagramでもうかがい知ることができますよ。